COLUMN COLLECTION | 連載コラム

安心と安全が事業存続の鍵

社会保険労務士の松本千賀子氏が社保未加入や長時間労働、環境問題など、
物流事業者が抱えるさまざまな問題の対応策を紹介。事業存続の危機回避を訴えます。

事業の継続の鍵は「安心と安全」にあります。安心には、「この会社に任せて安心」と同時に「この会社で働く安心」があります。当所は、会社と従業員のより良い関係を築くサポートすることで、事業の発展に寄与致します。
社会保険労務士事務所 オフィス松本・松本千賀子
お問い合わせは http://www.office-matsumoto.com/sr

第27回:就業規則を変更するとき

 就業規則を最後に見たのはいつでしょうか。特に問題がなければ、「いつだったかなぁ...」と考えてしまうかもしれませんね。しかし、未払い賃金の請求訴訟、労使トラブル、または是正勧告を受けていれば、穴があくほど就業規則を見ることになります。そして、「あの時、見直していれば」という後悔とともに見ることになります。

 就業規則の見直しを躊躇する理由として、「従業員の不利益変更」に対する不安があります。「何もトラブルもないのに就業規則を変更するのは、寝た子を起こすようなものだ」と言い切る社長様がいらっしゃいます。しかし、見直す必要がある就業規則を放置することは、異常な音と煙を出す車両を「とりあえず走るから...」と走らせるようなものです。

 就業規則を作成・変更する権限は会社にあり、変更手続きは次の通りです。

 ①会社が就業規則の変更案を作成  ②事業場の労働者側に変更案を提示して、意見を聴取  ③聴いた意見を書面にして、就業規則とともに労働基準監督署に提出

 この「意見を聴取」には、「同意」までは要求されていません。意見が全面的に反対・部分的に反対であったとしても、その意見を書面(意見書)にして就業規則とともに労働基準監督署に提出し、受理されれば就業規則の変更ができます。

 問題となるのは、従業員が不利益になる変更を一方的に行うことが可能か否かということです。労働契約法では、労働者との合意なく就業規則を変更し、労働者の不利益となる労働条件を変更することは原則としてできないことになっています。

 そこで、「従業員にとって不利益な変更は、合理的な変更と認められる場合に限って有効である」と考えることができます。つまり、その変更は、「会社にとって必要性があるのか」「従業員が被る不利益の大きさ」で判断されるといえます。会社に必要性があり、従業員の不利益性が小さい変更は合理性があると認められ、必要性がなく従業員の不利益性が大きい変更は合理性がないと判断されるといえます。

2010年10月22日 14:45

  • 物流ウィークリー サンプルお申し込み
  • 物流ウィークリー 購読 お申し込み

連載コラム集【毎週更新】

  • 射界
  • 運送経営相談質
  • あなたの会社が儲かっていない 本当の理由
  • 八起会 倒産110番
  • 安心と安全が事業存続の鍵
  • わが社に監査が来る!
  • 経営コンサルタントの現場報告
  • 経営ワンポイントアドバイス