COLUMN COLLECTION | 連載コラム

安心と安全が事業存続の鍵

社会保険労務士の松本千賀子氏が社保未加入や長時間労働、環境問題など、
物流事業者が抱えるさまざまな問題の対応策を紹介。事業存続の危機回避を訴えます。

事業の継続の鍵は「安心と安全」にあります。安心には、「この会社に任せて安心」と同時に「この会社で働く安心」があります。当所は、会社と従業員のより良い関係を築くサポートすることで、事業の発展に寄与致します。
社会保険労務士事務所 オフィス松本・松本千賀子
お問い合わせは http://www.office-matsumoto.com/sr

第29回:社保加入を拒む従業員

 前回は、「社会保険料の会社負担」を危惧する事業主様に保険料のシミュレーションをお勧めしました。今回は、「社会保険の加入を拒む従業員」への対応を考えてみたいと思います。

 社会保険の加入を拒む理由として、よく言われるのが「今から加入しても、年金がもらえないから」というものです。

 つまり、国民年金or厚生年金or共済年金等に加入していた期間が通算して25年以上(原則)ない場合は、老齢基礎年金を貰うことができません。従って、これまで従業員が社会保険に未加入のまま年齢を重ね、今から社会保険に加入しても25年以上の加入期間を満たすことが難しいときに社会保険の加入を拒否することがあります。

 では、25年以上の加入期間を満たすことができなければ、厚生年金の保険料は全くの掛け捨てになるでしょうか。  会社で加入する厚生年金には、次の3つがあります。

 1.老齢厚生年金・・・65歳以上(誕生日により60歳から)の者に支給

 2.障害厚生年金(障害手当金)・・・障害者となった場合に支給

 3.遺族厚生年金・・・被保険者が死亡した場合に、遺族に支給

 老齢厚生年金は、年齢を重ね仕事ができなくなったときに収入を保証するものです。これは、受給資格要件として原則25年以上の加入が条件になります。

 しかし、障害厚生年金・遺族厚生年金の支給要件に25年という加入期間は問われることはありません。もし、厚生年金の加入中に発病し障害者となる、あるいは死亡した場合は年金の支給対象となります。

 法人であれば社会保険の適用事業所であり、そこで働く従業員は社会保険の加入が義務となります。

 もし、従業員が誤解から社会保険の加入を拒むことがあるならば、年金制度を十分に説明して理解を求めつつ、加入を促す努力も必要なのではないでしょうか。

2010年11月19日 11:27

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