COLUMN COLLECTION | 連載コラム

安心と安全が事業存続の鍵

社会保険労務士の松本千賀子氏が社保未加入や長時間労働、環境問題など、
物流事業者が抱えるさまざまな問題の対応策を紹介。事業存続の危機回避を訴えます。

事業の継続の鍵は「安心と安全」にあります。安心には、「この会社に任せて安心」と同時に「この会社で働く安心」があります。当所は、会社と従業員のより良い関係を築くサポートすることで、事業の発展に寄与致します。
社会保険労務士事務所 オフィス松本・松本千賀子
お問い合わせは http://www.office-matsumoto.com/sr

第30回:会社にも就業規則順守の義務がある

 最近、「就業規則の見直し」の依頼が続けてありました。なぜ見直そうと思ったのか聞くと「いやぁ、問題のある従業員がいて...」、就業規則の服務規律に問題行動を追加したいということです。さらに、問題行動をすれば解雇できるように、解雇事由にも追加して欲しいとの依頼です。

 「服務規律」は職場の規律を保持する重要な規定です。そのためには、会社が期待する「我が社の従業員像」が明確になる規定であることが必要で、業種や業態に応じて、会社の風土や労務管理の考え方を、従業員にわかりやすく規定することが必要です。

 従業員は、会社に労務を提供するときには次の義務を負うものとされています。

 (1)職務専念義務(就業時間中は職務に専念し、ほかの活動を行わない)

 (2)企業秩序順守義務(就業時間中は施設の内外を問わず、企業の正当な利益を侵害してはならない)

 (3)使用者の施設管理権に服する義務(企業の施設内で、使用者の定める施設管理に関する規則に従うこと)

 従って、服務規律には「服務心得」「出勤・退勤」「私用外出・面会」「セクハラ・パワハラの禁止」「パソコン・携帯電話利用禁止」など具体的な禁止事項を規定します。そのほか、酒気帯び運転の禁止、他社や自営などの兼業により、会社での勤務に影響が及ばないよう「兼業禁止」の規定も必要となるでしょう。

 服務規律に違反する行為は、懲戒処分の対象とすることができますが、具体的な処分は、就業規則の「懲戒・制裁」の規定に従って行うことになります。

 しかし、ただ「規定」するだけでは処分を行うことはできません。

 服務規律は、従業員が順守する事項であると同時に、会社も従業員に順守させる事項でもあります。もし、従業員が服務規律に違反すれば、会社は、注意、指導、教育などによって、順守させることが求められます。就業規則は従業員だけではなく、会社にも維持する義務があるのです。

2010年12月13日 09:35

  • 物流ウィークリー サンプルお申し込み
  • 物流ウィークリー 購読 お申し込み

連載コラム集【毎週更新】

  • 射界
  • 運送経営相談質
  • あなたの会社が儲かっていない 本当の理由
  • 八起会 倒産110番
  • 安心と安全が事業存続の鍵
  • わが社に監査が来る!
  • 経営コンサルタントの現場報告
  • 経営ワンポイントアドバイス