COLUMN COLLECTION | 連載コラム

射界 政治や経済、文化、歴史など、幅広い分野から現代社会に一石を投じる。様々な問題が生じる現代をどう生きるべきか、鋭い観点から示唆・提言します。

 この人物がホンモノかどうかを見抜くには、逆境とか危機に追い込まれたときに限るといわれる。逆境や危機にさらされると、その人の正味がおのずと出て、メッキで彩られていた部分が剥げて落とされるからだ。人は生きる中で色んな人物と出会いながら、教えられ、諭され、自らも磨いて、それなりに成長してきた。

 ▲中国・明(みん)の時代に活躍した呂坤(りょこん)という人物がいた。彼を有名にしたのは名著『呻吟語』が後世の人々に広く読まれて親しまれたからだ。彼は著作の中で、大臣を1等から6等までランク付けしている。1等たる大臣は、人々が意識することなく自然に幸福感を味わうことができる政治を施すことだと指摘。当然だが時代の先の先まで読み、禍いを避ける人物でもある。

 ▲2等は、仕事はきびきびと進め、国を愛して時局を憂うるに真剣味があふれるが、時として刃物の切っ先を見せるような冷徹な側面があって、得失相半ばする大臣。3等は、事なかれ主義的で、利を興すこともなく害を取り除くこともなく平々凡々な存在。4等は人気受けを気にするだけの真剣味を欠いた人物。5等は功名心と権力欲の塊。6等は悪事を働き、善人を苦しめるだけで論外だ。

 ▲地方長官として活躍しただけに、政治家の有り様(よう)には手厳しい。わが国の政治家センセイを、呂坤の見解に従ってランク付けしてみたらどうか。未曾有の大震災被害に対処して、的外れの小手先の施策に走りがちで、世論を気にして真剣味に欠けるとの評すらある政府与党だ。有事に際して格好にこだわることなく、1等は無理でも、せめて2等か3等は目指して欲しいと願う。

2011年5月13日 11:51

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