COLUMN COLLECTION | 連載コラム

わが社に監査が来る!

運送事業に携わる社長・管理職の相談役・コンサルタントとして
問題を解決する「あいち経営コンサルタント」の和田康宏氏。
現場視点で運送会社の社長が抱くさまざまな悩みを解決し、
厳しい経済情勢で生き残っていくためのポイントを解説する。

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格、会計事務所勤務後、22歳で行政書士試験事務所開業。Gマーク制度並びにグリーン経営制度発足当初から「取得支援」を開始。運輸安全マネジメントの導入・運用を支援。これまで300以上のコンサル実績がある。
あいち経営コンサルタント 和田康宏
お問い合わせは http://www.aichi-keiei.jp

新トラック運送経営のヒント(69)「重要な法令違反」の改善


 「重要な法令違反」。これからの運送業界のキーワードです。そして、国交省の監査も「重要な法令違反の可能性が高い運送会社を優先的に監査する」という方針になります。

 そこで問題となるのが「重要な法令違反の可能性が高い」と判断するための情報が何なのか、ということです。今考えられているのが①第三者機関の通報、運送会社の従業員からの内部通報等により、重要な法令違反の可能性がある運送会社の情報②運送会社の過去の法令違反やその改善状況等に関する情報③事故報告等により、重要な法令違反の可能性がある運送会社の情報④自己点検の内容が不適切である。あるいは、定められた期間内に報告が行われていない運送会社の情報︱︱の四つです。

 この四つの情報を〝キッカケ〟に〝優先的に〟監査をするかどうかを判断していくことになるのです。気になるのは①の「運送事業者の従業員からの内部通報等」です。ドライバーが労働時間の違反を内部告発する、というケースが以前から多くあります。ところが最近、とても残念なケースも出てきています。それは何か? 同業者からの通報です。「あの運送会社は以前、重大事故を起こしたのに、どうしてまだ行政処分を受けていないんだ」「あの運送会社は重大事故の直後は法令を守っていたが、最近守っていない。どうなっているんだ」といった通報です。他人(他社)の不幸を喜ぶ、器の小さい経営者といわざるを得ません。「恥を知れ!」と言いたいところです。しかし、そうはいっても、やはり今後はこのような「同業者からの通報」も増えることでしょう。

 くだらない同業者の通報に振り回されないようにするためにすること。それは「重要な法令違反」の改善です。重要な法令違反の中でも「労働法令の順守」「点呼の実施」「3か月点検の実施」は特に重要です。

 10月からスタートする新たな安全規制。運送会社に与えられた4月〜9月までの貴重な6か月間の改善のチャンスをどのように過ごすか。すでに水面下では、運送会社の間でかなりの差が出てきています。10月以降に「安定成長」と「営業停止」のどちらの切符を手に入れるのか。すべてはトップである社長の手に委ねられているのです。

2013年6月 7日 14:02

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