COLUMN COLLECTION | 連載コラム

高橋久美子の あなたの会社が儲かっていない 本当の理由

経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故などの
危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済案などを紹介します。

全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表
高橋久美子
お問い合わせは http://www.handlecover.com/kaizen/

第209回:給料の高い会社はいい会社?


 中小運送会社の経営者で、資金繰りに困っている人に共通していることがあります。それは、自分の役員報酬が取れない状態にもかかわらず、「社員の給料が高い」もしくは「社員の給料を下げようとしない」ことです。なぜ、こんなことをしてしまうのかというと「社員に高い給料を支給できる経営者こそ素晴らしい経営者だ」と、勘違いしてしまっているからです。

 あなたは「給料の高い会社」が、社員に幸せなことだと思いますか? 私は、年間1000社以上の運送会社の経営者とお会いします。そのほとんどがトラック所有台数20台以下で、その中で社員が生き生きと働いている会社は、決して給料設定の高い会社ではありません。給料の額だけでなく、「別の価値を受けとれる」からこそ、その会社で働いているのです。

 例えば、ある会社では社員にマーケティングスキルを勉強させています。社長自身がマーケティングを学び、自分が学んだことを社員にも共有しています。「もし、会社に何かあっても食いっぱぐれないスキルを身につけさせてやりたいから」だそうです。少しくらい高い給料を支給しても、使ってしまえば終わりです。それよりもこの社長のように、一生使えるスキルを身に付けさせてあげた方が、よっぽど将来に役立ちます。

 また、ある会社では、会社の売り上げが落ちた時に、会社の数字を社員に開示し、社員全員に協力を求めて給料を下げました。社員から不満が出たのかというと、そんなことはありませんでした。「会社に利益が出るまで、みんなで社長を支えて頑張ろう!」と、社員がプロジェクトを発動したそうです。会社の中にムダな経費がないかを見直したり、配送先で営業をしたり、一丸となって動いてくれたというのです。

 こうして現実を見ていくと、「給料を高く支給してしまう社長」は、実は、給料以外の価値を提供しようとしていないのではないかということが分かってきました。一度、社員の給料を見直すこと、社員にどんな価値を提供できるかを、真剣に考えてみて下さい。

2014年3月 7日 13:24

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