COLUMN COLLECTION | 連載コラム

高橋久美子の あなたの会社が儲かっていない 本当の理由

経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故などの
危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済案などを紹介します。

全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表
高橋久美子
お問い合わせは http://www.handlecover.com/kaizen/

第349回:友達思いの優しい人は気をつけてください


 勉強熱心なあなたは、経営を改善するために、いろいろなセミナーに参加していると思います。特に、経営者のあなたは、大切なお金と時間を投資するのですから「絶対にモトをとるぞ」と意気込んで真剣に学ばれていることと思います。

 そして、自分がお金と時間を投資して得た知識を、困っている友人に惜しみなくシェアしているという人も、いるかもしれません。私も学び始めた頃はそうしていました。同じように困っている友人と一緒に結果を出していきたいと思っていました。ですから、自分がセミナーで学んできた内容を、経営に困っている友人にシェアして一緒に実践したいと思っていました。ところが、実際には、私が望む結果にはなりませんでした。
 私が学んできたことを伝えても、友人は実践しようとはしませんでした。セミナーの内容は知りたがるのですが、その後の実践がないのです。しかし、ある日、その友人も、一緒にセミナーに参加することになります。そして、実際にセミナーに出たとたん、実践をするようになったのです。そして、結果を出していきました。
 これは、一人の友人の例ではありません。他の友人も同じでした。ここで、私が身をもって気づいたことがあります。「人は、実際に自分が対価を払ったものでなければ、価値を感じにくい」という事実です。
 私が、一生懸命タダで伝えていた時には、その友人は同じ内容でも価値を感じることができなかったのです。そのうえ、私のほうは、「お金と時間を投資して得たものを好意で教えてあげているのに」と、だんだん不満にさえ感じていたわけです。私がタダで伝えていたときは、半年以上、実践しなかった友人が、自分のお金と時間を投資してセミナーに参加したとたんに実践を始めたのです。
 つまり、「友人のためになる」と思ってやっていた私の行為は、友人の実践の意欲を奪っていたことになります。
 どんなに価値ある情報も、お金や時間などエネルギーを掛けることなく入手することで、価値を感じなくなってしまいます。エネルギーを投じて入手したものは、「モトをとるぞ」と思うことができ、それを実践のモチベーションにできるというわけです。
 今日の話は、友人思いの優しい人にこそ、「本当に友人のためになることは何か」ということを、知っておいてほしいと思います。

2017年3月31日 11:37

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