COLUMN COLLECTION | 連載コラム

射界 政治や経済、文化、歴史など、幅広い分野から現代社会に一石を投じる。様々な問題が生じる現代をどう生きるべきか、鋭い観点から示唆・提言します。

 「シンプル・イズ・ベスト」を唱えた有名人は多い。なかでもアルバート・アインシュタイン(理論物理学者、ノーベル賞受賞)が自著に「人生に、シンプルな生活態度をとることが、精神と身体にとってベストである」と記し、彼の言葉だけに広く共感されて理解された。その真意は時間と支出を合理化せよということだ。

 ▲生活をシンプル化するには四つの教えを実行することだと、別の哲人は説く。第一は、物事に優先順位をつけて単純化すること。単純化すれば不要なものは排除されて必要部分が残り、何を優先するかが定まる。彫刻家が塑像を制作するにあたって、乱暴ともいえる勢いで不要部分を削り捨てていくように、残す部分と削る箇所の優先順位を決めてノミを振るえば、そこに塑像の美しさが現れる。
 ▲第二は、物事の取捨選択だ。価値判断と言ってもよい。一般に仕事の選択を間違えて先延ばししたことで、失敗に終わるケースもあるだろう。失敗を取り繕うには予想外のエネルギーが必要で、たとえ修復できたとしても痕跡は残る。判断を間違え手間を惜しんだことで、信頼さえ失いかねない。失敗修復から中身が複雑になり、期待した目標とは程遠い結果に終わることさえある。
 ▲第三は、「ノー」と言える矜持を持つこと。つまり物事の中身を正しく判断し、無用な負担を背負わない気構えを持つこと。実は簡単だがこれが難しい。第四は、冗費を抑えて節約することだ。節約は美徳と教えられてきた。もちろん、全てを「ケチれ」というのではない。ドイツの抽象画家ハンス・ホスマンの言う通り、「単純化とは必要なものを明確にすること」と理解して実践することだ。

2017年4月 7日 15:02

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