COLUMN COLLECTION | 連載コラム

射界 政治や経済、文化、歴史など、幅広い分野から現代社会に一石を投じる。様々な問題が生じる現代をどう生きるべきか、鋭い観点から示唆・提言します。

 どんな些細な仕事でも、仕事として取り組む以上は適度の緊張感を忘れないことだ。もし緊張感を失うと倦怠感が頭をもたげ、惰性に走ってマンネリ化に陥るからだ。マンネリ化は新鮮さを失い、仕事への情熱を減殺させる。情熱を失った仕事には説得力がなくなり、出来映えが整っていても形だけのものに終わる。

 ▲仕事には隠された落とし穴が潜む。適度の緊張感をもって仕事をこなしていけば、落とし穴に遭遇しても修正には手間と時間はかからない。落とし穴の原因を見定めて直ちに的確な対応を施すことができるからだ。その間、当然だが緊張感は倍加するが負担感はない。逆に緊張感を失っていると、不具合の発生にも気付かず、惰性に陥って上辺だけを整えて「よし」とする結果を招く。

 ▲中国の古典『大学』の一節に「日に新たに、日々に新たに、また日に新たなり」とある。その意味するところは「毎日は常に新しく、次の日も昨日とは違って新しい日がやって来る」から、「常に緊張感をもって新しい日を迎えなさい」と言外に教えていると解すべきだ。昨日と同じように見えても、今日という日は全く新しい日であるから、新しい緊張感を失わずに処する大事さを示唆する。

 ▲夏目漱石の門下生として文芸にも秀でた物理学者の寺田寅彦の警句に「天災は忘れた頃にやって来る」がある。日々平穏に過ごすことで無事の余韻に酔いしれ、本来備えるべき緊張感すら忘れがちになることへの痛烈な警告だ。人はとかく惰性に流されやすい。一瞬の気の緩みが大事を惹き起こす場合がある。それを防ぐには適度の緊張感を持て...という。日々の仕事にも当てはまる。

2017年5月26日 16:21

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