COLUMN COLLECTION | 連載コラム

運送経営相談室

コヤマ経営・小山雅敬氏が経営者の疑問を解きます。

昭和53年大阪大学経済学部卒業
都市銀行入行。事業調査部、中小企業事業団派遣、シンクタンク業務に従事。 平成4年三井住友海上入社。中堅中小企業を中心に経営アドバイス、セミナー等を多数実施。 中小企業診断士、証券アナリスト、日本物流学会正会員 等資格保有。

第133回:事故防止教育 成功企業の共通点 

【質問】事故防止の取り組みに成功している企業は、どのような教育をしているのでしょうか?

30年以上にわたって全国の運送会社を訪問し、各社の事故削減取り組みを見てきました。その間、従業員を対象に、事故防止研修や事故削減PTの指導なども行いました。各社がそれぞれの取り組みをされていますが、その効果にはばらつきがあり、目に見えて効果が現れている会社と、なかなか効果が出ない会社に分かれます。  大手運送会社、物流子会社の多くは、安全対策専任スタッフが事故の要因分析を詳細に行い、改善に向けた対策を打ち出しています。その手法を協力運送会社の安全大会などで披露し、グループ企業全体の事故防止を図っています。一方、中堅以下、中小・零細企業の会社は、その規模に関わらず、取り組みに濃淡がはっきりと出ています。数百台保有する中堅運送会社より、20台程度の会社の方が事故防止に成功しているケースも見られます。全社が真剣に取り組む教育と、形だけの教育との差がはっきり出ています。私が見てきた会社の中で、事故防止に成功している会社がよく実践している内容は次のとおりです。

 ①「事故防止が最優先事項である」と経営者自らが毎日発言し、現場で叱咤激励している、②毎月定期的に実施する安全会議で参加者が真剣に討議している→決めたことは1年間全社集中取り組みとする、③事故の要因分析やヒヤリハット分析に力を入れ、対策を絞り込み、実行計画を全員にわかりやすく伝えている、④デジタコやドラレコ、および適性診断をもとにドライバーごとの癖を把握している、⑤班制度を導入している→班ごとにヒヤリハットの収集、ハザードマップの作成、班別安全目標設定、班別報奨金の活用、⑥ドラレコを活用したKYT、その他写真やビデオを活用して危険箇所や作業方法を教えている、⑦整理整頓、洗車、点検、あいさつなど、基本動作の励行に注力している、⑧バック事故の撲滅に力を入れ、一旦降車を徹底している、⑨公道、構内での一時停止の徹底に注力している、⑩フォークリフトの事故防止対策に注力している、⑪朝礼の際、安全行動指針を全員で唱和している、⑫点呼の仕方を運行管理者に教育している(声がけ、質問の仕方、コミュニケーションなど)︱︱以上。成功している会社には、社内に「事故は絶対起こせない」という空気が感じられます。

2017年6月 9日 16:36

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