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人材教育 質の高いドライバー確保へ

【労務問題】
2017年6月30日 17:19
 運送事業者にとって、最も大切なものはトラックを運転するドライバーだ。人手不足に悩むのも、質の高いドライバーを確保することの難しさの裏返しでもある。未経験のドライバーを雇って教育を徹底する会社もあれば、同じドライバーでも地場から長距離に変更させる「ジョブチェンジ」に力を入れる事業者もある。教育の方法は各社さまざまで、正解というものはない。今回、ドライバー教育に力を入れる4社に、その方法と考え方を聞いた。

「研修を受け、意識が変わった社員が増えれば、会社全体の意識も変わってくる」と話すのは、高井戸運送(東京都杉並区)の飯田勇一社長。同社では年1回、1泊2日の社員研修「高井戸大学」を開催している。今回は6月19日と26日の2回に分けて開催された。同研修は飯田社長の講話からスタートし、プロデキューブ(東京都中央区)の渡辺良祐インストラクターが講義。全員でミーティング後、コミュニケーションを高めるバーベキュー大会が開催される。翌日は飯田社長の「何か思い出に残ることを」という提案で、高尾山に全員で登山するという。

 今回で3回目の高井戸大学。飯田社長は参加者に「今一番困っていることは何か」と聞くと「休暇が取りにくい」という声が返ってきた。飯田社長は「休暇が取りにくいということは、背景に人手が足りないということがある。若い人材を呼ぶにはどうしたらいいのか。業界のイメージは1社では変わらないが、企業イメージは変えることができる」と説明。さらに、「新しい人材を入れることと同時に、既存の従業員を辞めさせない方策も必要」と同社長。「報奨制度などを実施しているが、皆さんの協力も必要。社内のコミュニケーションをアップさせ、会社の空気を良くしていかなければダメ」と訴えた。

 同社では、従業員におにぎり(弁当)を配る計画があり、東京センターで実験的に開始している。参加者からも「みんな助かっている」と好評で、秋に向けて全店での展開を視野に入れている。10年後には「売り上げ100億円がターゲット」という同社。規模拡大には「研修に参加しているあなた達がリーダーとなっていかなければならない」と飯田社長。「お金は大切だが、お金のためだけに働くのではつまらない。一燈照隅・万燈照国。自分自身が変わることで、それが会社全体にいい効果をもたらすことになる」と参加者に説明した。

 「いままで知らなかった他の部署の人間とコミュニケーションをとることができるのも研修会ならでは」という高井戸大学。これからも同社の社員教育の柱になっていくようだ。

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