COLUMN COLLECTION | 連載コラム

高橋久美子の あなたの会社が儲かっていない 本当の理由

経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故などの
危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済案などを紹介します。

全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表
高橋久美子
お問い合わせは http://www.handlecover.com/kaizen/

第371回:あなたは逃げるのは嫌いですか?

 私がお伝えしている内容に、時々、クレームやお怒りのメッセージをいただくことがあります。特に最近は、「トラックを買うな、減車しろ、人を増やすな」という内容をお伝えしているので、「それは、逃げじゃないのか? 経営者としていかがなものか」というようなご意見が多いです。

 この連載コーナーは、今年で9年目になるのですが、私にではなく、物流ウィークリーさんに苦情が入ることもあるようです。

 私は、本当のことを伝えたいと思っています。その分、嫌われたり批判があるのは承知の上です。読んでいただいた全員の方に「その通りだ」と賛同してもらおうとは思っていないんですね。

 「トラックを買うな、減車しろ、人を増やすな」という戦略は、確かに「攻めか?逃げか?」といったら、逃げの戦略といえるかもしれません。そこであなたにお聞きしたいのですが、あなたは「逃げ」は嫌いでしょうか。

 私は、ビジネスにおいて、場合によっては「逃げ」はOKだと思っています。その方が勝算があるのなら、なおさらのことです。カッコ悪いかもしれないですし、ひょっとしたら、正々堂々と前に果敢に攻めていかないのは「美学に反する」「プライドが許さない」という人もいるかもしれません。

 先日、ボクシングをやっている人に、こんな話を聞きました。世界チャンピオンになるボクサーの共通点についてです。チャンピオンになる人は、みな共通して「ディフェンスがうまい」のだそうです。すごい右ストレートとか、破壊力のあるパンチとか、何かそういう必殺技を持っているということではなく、ディフェンスがうまいというのが、世界チャンピオンになるボクサーの共通点なのだそうです。

 この話を聞いたとき、私は、ビジネスでも同じではないかと思いました。逃げ・守り・カッコ悪い・卑怯な感じ、そういう人もいるかもしれません。しかし、私はビジネスに、プライドとか、美学とかを持ち込みすぎるのは、あまり意味がないと思っています。

 結果が全てです。周りの目を気にしすぎるあまりに決断が遅れ、必要以上に大きな痛手を負って倒産した例を、あなたも今までに身近に見てきたのではないでしょうか。私も見てきました。

 特にトラック20台以下の運送会社の経営には、プライドや周囲の目に縛られることなく、合理的に「勝ち易きに勝つ」という戦略を選択することをお勧めします。

2017年9月28日 14:42

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