PICK UP NEWS | 紙面からの注目記事をピックアップ

  • 倒産問題
  • 事故
  • 政治・経済
  • 行政処分
  • M&A
  • 燃料問題
  • 荷主トラブル
  • 労務問題
  • トラック
  • その他

パレット回収へ、あの手この手 国内統一化求める声も

【荷主トラブル】
2017年10月 6日 19:06
 国内で5億枚が流通していると言われる「パレット」は、効率的な物流システムを構築するには欠かせないアイテムとなっている。トラック輸送における取引環境・労働時間改善中央協議会でも、行政が先頭に立って「パレットの国内統一化」を求める声が出るほど、運送事業者にとっても重要事項の一つと言える。しかし、多くのパレットが流出してしまっており、荷主サイドとしても頭の痛い問題となっている。今回は流出防止に向けた具体的な取り組みについて調べた。

 「放置されているPパレ(ビール9型プラスチックパレット)や、本来の目的以外で使用されているPパレを見かけられた際はご連絡ください」と話すのは、Pパレ共同使用会(東京都中央区)の島田朋彦常務理事と斉藤亨、高橋智広両理事。Pパレ回収率100%をめざす同団体に、その取り組みについて話を聞いた。

 「Pパレの回収率は99%を超えているが、未回収のPパレは20万枚以上にのぼる。1枚当たり5000円と考えると年間で10億円以上のコストが余分にかかることになる」という。Pパレが未回収となるケースは大きく二つに分かれる。本来の、酒類・飲料販売を目的としたルートの中でPパレが滞留している場合が一つ。もう一つは、酒類販売のルートではない、まったく違った場所に滞留するケースがあるという。

 「例えば、青果物市場などで滞留しているケースがある。意外に『Pパレがだれのものでもない。勝手に使ってもいい』と考えておられる方が多いのではないか」と指摘。Pパレが流出すれば、それは使用会に加盟する106社の負担となる。「ある場所に大量にPパレが滞留しているという情報が入れば、すぐに回収に向かう。トラックドライバーの皆さんは、全国各地を回られているので、Pパレを見つけた場合はご一報をいただきたい」と話す。

 同使用会では「本来の目的外で使用されている場合については、返却していただけるよう説得している。ほとんどの方は納得していただけるが、返還訴訟になったケースが昨年2件あった」という。Pパレ共同使用会が2013年に任意団体から一般社団法人に移行したこともあり、法的な対応を取りやすくなった。「昨年の2件で約1万枚以上のPパレを回収できた」。滞留させていた業者はPパレを使用するのではなく、単に放置していただけだったという。Pパレの流出先としては青果市場が多く、同使用会では回収について周知の徹底を図っている。「青果市場サイドでもPパレが大量に滞留して困っているという話も聞く。正直、なぜそこに流れるのかということがわかっていない。ここがクリアになれば、問題解決に近付ける」とも話す。

 「○□ビールや△□酒造と書かれたPパレの上に野菜や花などの商品が乗せられているのは、違法ということを認識していただきたい。理解していただけるよう、今後も啓発活動を続けていきたい」と説明。「流出先が本来のルートから離れるため、どこにあるのかわからないという現状もあり、より多くの情報を教えていただければ」としている。

 「パレットを使用する回数が少ない方や、1回当たりの使用枚数が2、3枚と少ない方のために、パレット回収サービスをスタートさせた」と話すのは、日本パレットレンタル(東京都千代田区)の種村孝義PJリーダー。「少数のパレットを遠隔地まで行って回収することが難しい場合もある。そういった方のために約1年前からスタートさせた」という。

 同社がスタートさせたのは「回収代行サービス」。同社によると、「出荷情報に基づきJPRが最適なタイミングで回収するので、パレットの滞留日数の削減とパレットの流出リスク減が図れる」という。種村氏は「パレットの回収は順調にいっている。お客様と納品先様とは事前にコンタクトをとり、どのような回収方法にするかを段取りする。事前に打ち合わせすることでスムーズな回収が可能になっている」と説明。

 「現在はまだ、どれだけ需要があるか見極める段階」という同氏。動いているのは関東が中心だが、国内ならどこでも回収できるという(離島など一部除く)。もともと、同社はレンタルパレットの共同回収システムを構築しており、今回の回収サービスは、その中から出てきたもので、回収作業は運送事業者に委託している。「複数のメーカー様が配送センターや卸売業、小売業など各種物流事業者への出荷に使用したパレットをJPRが回収するシステム。共同回収システムを利用すれば、お客様は出荷先からパレットを回収する必要がない」と説明。回収拠点は国内に1700か所あるという。種村氏は「パレットについてのご相談を受けた際、回収代行やレンタル、管理ツールなどの提供など、さまざまな解決策をご提案させていただいている」と話す。

 同社ではパレットの利用者に対し、「取り扱いルール」を守るように呼びかけている。「返却の際は異なる材質や他社パレットと混在しないようにして欲しい」や、「風よけや危ない使い方など、本来の用途と異なる使い方はやめて頂きたい」など、正しい利用ルールの順守を呼びかけている。種村氏は「実際に使用している方以外は、パレットの所有者がいるという意識が低い方もおられるかもしれない」と指摘。年間4000万枚のパレットを出荷しているという同社。「パレットの回収には力を入れており、回収拠点にスタッフを定期的に訪問させ、管理を徹底している」

 「パレットの管理などでお困りの会社様の、お手伝いをさせてもらいたい」と種村氏。同社では、物流機器の調達から運用まで各種相談を受け付けている。

     ▼サンプル紙のお申し込みはこちら▼     

     ▼ご購読のお申し込みはこちら▼     

このエントリーをはてなブックマークに追加

 
  • 物流ウィークリー サンプルお申し込み
  • 物流ウィークリー 購読 お申し込み

連載コラム集【毎週更新】

  • 射界
  • 運送経営相談質
  • あなたの会社が儲かっていない 本当の理由
  • 八起会 倒産110番
  • 安心と安全が事業存続の鍵
  • わが社に監査が来る!
  • 経営コンサルタントの現場報告
  • 経営ワンポイントアドバイス