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レベルアップ図ろう 仕事を呼び込むスタンスへ

【その他】
2017年11月17日 12:24
 安定した仕事の確保や、より多くの仕事を確保していくには、利用者から選ばれるサービスや商品の提供が必要となる。また、会社そのものの魅力も、選ばれるための大きな要素となる。近年、事業を安定して行っていくために、「待っていれば仕事が来る」というスタンスから、「仕事を呼び込む」スタンスへと舵を取る事業者が増えている。様々な分野でのレベルアップを図ることで、会社の魅力やサービスの品質向上に取り組んでいる。

 樋口物流サービス(樋口修一朗社長、大阪府東大阪市)では、樋口社長の「恩を受けたものは恩で返す」という考えが会社全体に浸透している。関東支店(赤司好威支店長、東京都足立区)では今年3月、茨城県稲敷郡に物流倉庫を新設。12月1日には足立区西保木間にも物流倉庫を構える予定で、業務拡大を図っている。

 同社が積極的に業務拡大を進めるのは、新たな利用者の開拓はもとより、お世話になっている利用者の要望に応えていくためでもある。赤司支店長は「利用者に感謝の気持ちをお返しするため、サービスに力を入れている。あいさつや礼儀のほか、身だしなみを整え、綺麗な格好で対応することも徹底している」と話す。

 そのため、点呼場に鏡を設置して、点呼時や利用者のもとへ向かうたびに身だしなみをチェック。ユニフォームに汚れがある場合は着替え、洗濯で落ちない汚れがついているものは破棄している。このほか、トラックに関しても、通常よりグレードの高い装備や架装を施したものを購入するなど、常に清潔で綺麗な状態で対応することを心がけている。このような方針に、ドライバー歴3年の大野悟さん(33歳)は「最初は抵抗があったが、常に身だしなみを意識しているので、今では当たり前になっている」とし、「お客様の信頼を得るために、感謝の気持ちで取り組んでいく」としている。

 暁興産(伊藤康彦社長、三重県川越町)は9月から、会社敷地内に運動施設「暁ジム」を開設し、従業員から好評を得ている。休憩所の横にあった倉庫スペースを「今のままでは、この場所を活用できていない。整理して有効活用できないか」という社員の声を拾う形で改装した。同社では元々、運動器具をドライバーが持ち寄り共有するといった動きもあった。こうした動きも相まって具体的なジム設立の空気が出来上がっていき、各自がアイデアや技術を提供し完成した。

 改装を提案、指揮した同社の伊藤公一氏は、「物流業界では健康管理が課題で、当社も健康起因の事故は避けなければならない」と話す。ジムでは社長から提供されたエアロバイクに加え、各自が持ち寄った器具でベンチプレスや腹筋、ルームランニングができるようになっており、運動好きなドライバーや関係企業の社員が昼休みや就業後に利用。伊藤氏も利用しており、約8㌔の減量に成功した。同氏は「自分の体を管理する楽しさを発見できた。この楽しさと効果を皆にも知ってもらいたい」と、更なる利用拡大を呼びかけている。利用者からは「膝の痛みが消え、階段の昇り降りが辛くなくなった」「ローリーの仕事は精神的なエネルギーを使う一方、体の動き自体は少ない。運動不足が解消できて嬉しい」との感想が上がっている。

 「徹底したドライバー教育と新車の積極的導入で乗務員の定着、新規案件の獲得を達成している」と話すのは、ベストライン(辰己千里社長、奈良県五條市)一宮支店(愛知県)の三浦聖史支店長。同社が人材教育で最も力を入れていることは、「『当たり前のことを当たり前に出来る乗務員』の育成を目標としている。一に身だしなみ、二にあいさつ、三に明るい笑顔」と三浦支店長は話す。

 乗務員は配送先に対して、自身の名刺と共にあいさつでコミュニケーションを取ることで、顧客の要望を把握。スムーズに仕事の案件をまとめ、新たな定期案件へとつなげている。他にも、「お客様からお預かりした大切な商品を確実に届けるための取り組みも欠かせない」と、最新の安全装置や、清潔な状態のトラックの使用、月1回のグループミーティング、3か月に一度の安全講習会、半年に一度の決起大会、危険予知トレーニングを実施して、乗務員が安全に配送を終え、帰ってこられるように工夫している。

 「我が社は業種でいえば運送業だが、私自身はサービス業と考えている」というタムラコーポレーション(神奈川県川崎市)の岡一郎社長。創業当時からのコンセプトである「運ぶものを創造する」ため、運送業から物流業、サービス業へと業態を変化させ、物流支援サービスに力を入れてきた。販促支援サービスや営業代行・発送代行などの物流支援サービスに取り組むなかで、同社の人気サービスとなったのが「なでしこ販促便」だ。女性スタッフによる流通加工などの仕分け業務や配送、納品後のケアまでを一括で行うサービスで、女性らしさを新たな付加価値「+1」として提供している。「なでしこ販促便」は神奈川県の「第1回神奈川なでしこブランド(KNB)」に認定されるなど注目を集めた。

 岡社長は「利用者に与える安心感や清潔感、きめ細かいサービスやコミュニケーション力は男性よりも女性の方が長けており、需要も大きい」とし、「なでしこ販促便は今後も成長し続ける」と期待している。同社では現在、営業や採用強化を進めるために、ホームページのレベルアップに取り組んでいる。HPの担当者は、本社や営業所の若いスタッフを中心に構成。利用者の滞留時間など目標を定め、常に新しい情報を提供して魅力あるHPづくりに取り組んでいる。採用ページの強化や商品の案内、ドライバーのブログなど、様々なコンテンツで魅力づくりに努めた結果、月に十数件の問い合わせがHPから来るようになるなど、成果が見られるようになっている。

 兼六運輸(山﨑秀人社長、石川県金沢市)は荷主から評価が高く、数多くのリピーターを抱えている。櫻井健人専務は「発荷主から『実運送事業者が兼六運輸であるならお願いしたい』といったケースも聞く。他にも当社を指名いただいてから、今まで何年もお付き合いが続いているケースもある」と話す。

 櫻井専務は「当社の強みの一つは、魅力的なドライバー。業界を問わずモチベーションのある方の入社を歓迎しており、問い合わせ窓口や営業マンなどを経験した、顧客対応のプロがドライバーとして多数勤務している」とし、「そういったドライバーらが積み込み先、配送先でお客様に良い対応をしてきてくれた結果ではないか」と分析。こうした背景を踏まえ「運送会社はやはり、ドライバーの存在なくしては立ち行かない。日々頑張ってくれているドライバーには、改めて感謝の言葉を伝えたい」と話している。

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