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広がる『多層化』安全と品質低下に懸念の声

【荷主トラブル】
2010年5月31日 16:01
 軽油価格が再び上昇ムードにあり、リッター150円に迫った一昨年の夏と同様に、中距離以上の輸送業務を傭車で賄うケースが増えている。一方、運輸安全マネジメントの実施やGマーク認定に際して「下請け事業者との安全対策会議を定期的に実施している」ことが求められる事情もあって、元請け事業者からは厳しいチェックが入るようになってきた。とはいえ、自社トラックを走らせるよりは取扱手数料を跳ねて傭車に丸投げするほうがトク...と、それまで実運送を手掛けてきた事業者まで多層化に拍車をかける有り様で、安全対策や輸送品質の低下を懸念する声が広がっている。

 広島市の運送会社を訪ねると、社長と配車マンが神妙な面持ちで、一人の男性と向かい合っていた。「下請けマネジメントをしっかりしてもらわないと困る」と男性。元請け運送会社の部長らしく、その会社から受注した同社は傭車を探して仕事を流したが、下請け事業者が「失敗」したことが重苦しいムードの原因と後でわかった。

 「些細なトラブルでも、迅速に報告すれば大きな問題にならずに済む。それだけのこと」と男性。食品メーカーのセンターへ積み込みに入った傭車が構内で待機中に2、3滴のオイルを漏らしたまま立ち去ったのが原因で、「漏れた量の多い・少ないではなく、仮に1滴でも現場で報告すれば大事に至ることはなかった」と男性。そのうえで「傭車するのは構わないが、確実な管理方法を考えてレポートを提出してほしい」と難しい宿題を残して帰って行った。