よくERPシステムは在庫管理機能に強いと言われていますが、その理由について解説したいと思います。
ERPを検索エンジンなどで調べてみると「企業の持つ資源を資源を一か所に集めて管理し、有効活用するという考え方」と書かれています。
これは、どういうことかと言うと、バラバラに管理している情報を集約するという事になります。
少し考えればわかりますが、何でも纏まっているほうが管理は楽ですよね。
ERPとは少し離れますが、例えば、所持品をしまっておくキャビネットも一か所に集めておいた方が管理が楽ですよね。
特に洋服なども、アイテムごとに別々の部屋にあるとしまうのも出すのも大変で結局ごちゃごちゃしてしまいますよね。
ERPシステムの有用性
まず、ERPシステムを導入するシーンについて考えてみると良いかもしれません。
企業で取り入れられるシステムは基本的に複数の機能を有していますよね。
そうして、その機能ごとに役割分担があって、それぞれが別々に作業を行っていると思います。
別々に作業を行っているのですが、最終的には1つの成果物となるので、その整合性が非常に重要です。
例えば、処理1、処理2、処理3と順番に行っていく場合に、処理1の終了した状態から処理2を始めないと内容に不整合(重複や欠損)が生じてしまいます。
身近な例で言うと、ExcelやPowerPointで資料を更新しようとした場合。
シートやスライド単位に作業を分担し、それぞれが作業したとしますよね。
この場合、初期ファイルに対して、Aさん、Bさん、Cさんが別々に更新していくので、Bさんが更新する時にはAさんの更新分を取り込んだ上で実施する必要があるんですよね。
初期ファイルに対してAさんが更新したにも関わらず、Bさんも初期ファイルに更新してしまうとAさんの更新分が消えてしまいます。
これは手動で行っているのでよく起こると思われがちですが、いわゆる基幹系システムでも多々起こるわけです。
このような整合性を担保するためにはERPシステムが最も有用性が高いと言えます。
ERPシステムと在庫管理
ERPシステムとは、複数の機能(システム)を集約していて、同時更新が可能な仕組みとなっています。
ですから、在庫管理システム には最も適したシステムとも言えるでしょう。
色々な書籍やWEBサイトを参照してみてもERPシステムと在庫管理システムの相性は抜群と言われていますよね。
それは、在庫管理システムでの1機能が複数の役割を果たしているからとも言えるのではないでしょうか。
例えば、商品が1つ売れれば、在庫が減るので、ここで編集されますよね。
そして、売上機能や仕入機能なども連動して編集する必要があるわけです。
基幹系システムでは、これらを別々に更新するので、更新漏れも発生しがちだったのですが、ERPシステムは機能が統合されているため、こういったことが発生しないんです。
ERPの発展
これは、ERPシステムに限った事ではないのですが、今後もシステムの発展は続くことが容易に予想できます。
特にERPシステムの入り口はデータベースの集合体なので、物理的な仕組みを導入している企業が多いのですが、最近ではクラウド化も可能となっているので、利便性や保守性が各段に上がりました。
今後は、ネットワークの仕組みも益々改善される傾向にありますので、セキュリティ面での不安も無くなり、安心して使用できるようになるのではないでしょうか。
私もこれまで沢山のシステムを開発してきていますが、要件として挙がってくるのはERPシステムが多くを占めています。
これまでにたまたま開発・導入経験があり、個人的にもERPシステムを推しているので話が盛り上がることが多いですね。
アフターコロナのERPシステム
9月末に久しぶりに緊急事態宣言が解除されましたよね。
それに伴い、飲食店などの時間制限も緩和されてきました。
そうなると、世の中の流通も盛んになるので、在庫管理システムは活躍するでしょう。
そこに対してERP化と言う話は今後も切っても切り離せないのではないでしょうか。
世の中では、コロナウィルスに対するワクチン接種も進んできており、その脅威は下がってきています。
また、今後は特効薬も出来てくるのでアフターコロナでのシステム開発・利用が求められてきますよね。
アフターコロナになるとテレワークが主流となってくることが予想されるのでより、意思の疎通を図る機会が減ってきます。
そうなっても生産性が下がらないようなシステムの導入が求められるのではないでしょうか。
ERPシステムについてはそういった意思の疎通を最小限にしてくれるシステムとなっていると言えます。
個人的にも今度の動向にも注目してみたいと思います。