今回は中小企業向けに 在庫管理をエクセルで行うかシステムで管理するか について記事を書いてみたいと思います。やはり未だに在庫管理をエクセルを使って作業をされている企業様は多く、まだまだアナログ管理からデジタル管理へ移行出来ていないんだなと感じることがあります。それでは在庫管理をエクセルなどで管理する場合と、在庫管理システムを導入した場合を比較していきたいと思います
在庫管理をエクセルでやる方法
在庫管理をエクセルで行う方法ですが、まずは数式を組んでいきます。主に縦軸に品番や品目、入出庫数や在庫数を並べていき、横軸に日付を置くのが一般的な方法になると思います。その後、在庫数の前月繰越列を作ったり、管理しやすいようにテーブルを作っていきます。 ある程度表が作成できた時点で関数(エクセルの数式)を入れていきます。簡単なものでは、現在の在庫数を把握したい場合は、在庫数のセル=前月繰越+入庫数ー出庫数 のような感じです。この程度のレベルであれば、ネットで検索すれば簡単に出てくるのでそこまで難しいものではありません。 しかし、元々あるデータ(商品名や価格、個数)などを引っ張ってくる場合は、VLOOKUPなどを活用するとスムーズに作業が出来るのですが、このあたりになると少し手こずってくる人も増えてくるかもしれません。
エクセル管理は大変なんです
数式が組めたところで、ようやく管理表として機能致します。日々の日報のような感じで数字を入力していくだけ、棚卸のためにプリントアウトしてチェックシートとして活用する。というような使い方のレベルであれば、このエクセル管理で十分だと思います。
しかし、エクセルはあくまでもアナログ管理ですので、システムの連携や同時に編集なども出来ないなど、色々デメリットも多いのです。
在庫管理をエクセルで行うデメリット
在庫管理シートを一人で取り扱いをされるのであれば問題ありませんが、複数人でそれぞれのパソコンで入力することなどありませんか?「今、こっちで編集しているから、上書きしないで!」などの声掛けをされたりすることはありませんか? 操作しないまま放置して、帰るときに、思わず保存してしまい、古いデータに上書きされたり、など。他にも数式を組んでいたセルが壊れてしまっていて、作業がやり直しになるなんてことも。やはりアナログ管理のため複数人でエクセルを触っていくというのは少しリスクになります。また、在庫管理から他のシステムへの連携も出来ません。例えば、在庫数から導き出した数字を販売管理システムと連携させることや、倉庫でハンディで読み込んだデータなどもオンラインで共有がされません。
エクセルから在庫管理システムへ
在庫管理をエクセルで行うとどうしても上記のようなトラブルがつきものになってしまいます。それを解消するためには、やはり在庫管理システムやERPといったシステムを導入することをおすすめ致します。 さらに最近では中小企業向けクラウド在庫管理システムもありますのでそちらであれば比較的安価に導入も出来るのでお勧めです。
在庫管理システムのメリット
在庫管理システムがあれば、まずエクセルの作成が必要ありません。社内でエクセルに強い従業員がいる場合は、表の作成に時間はかかりませんが、不慣れな人であると、表をつくるだけでも時間がかかりますし、エクセルが壊れた場合などの補修も大変な労力、ストレスとなってしまいます。在庫管理システムであればそのような作業は一切不要になります。システム側できちんと入力項目などがセットアップされていますし、簡単にCSVやエクセルでエクスポートできます。さらに複数人で同時アクセスしても問題はありません。最近はクラウドでシステムが利用できることが主流ですにで、お手元のスマホやパソコンでインターネット回線があればどこからでもシステムにログインが出来、操作することも可能です。また情報を更新した時点で、その最新の状態でシステムが常にアップデートされますので、古いデータに戻ってしまうことなどはほとんどありません。
他のシステムとも連携が可能
さらに、すでに会社で使っている会計ソフトや販売管理、購買管理といったシステムとの連携も可能になります。クラウドERPのようにシステムを一元管理化することも出来ますし、CSVデータでエクスポートしたものを別システムにインポートするといった方法もあります。これが出来ることによって、入力業務が不要になります。これまでエクセルであれば、数字をコピーして別システムに張り付けていたことなどあったと思います。その場合、人為的ミスがおこったりするので業務の手間がとても増えて非効率であったかと思いますが、そのような負担が軽減され、業務のスピードアップとなります。
まとめ
今回は、在庫管理をエクセルで行うかシステムで管理するについて比較をしてみました。エクセルで管理することを全て否定するわけではありません。実際に管理する人数が2人未満で、物流なども安定しているのでありましたらシステムを導入することは不要なのかと思います。しかしながら複数人で在庫管理業務をするとなるのであれば、生産性のあがる在庫管理システムを導入する方がメリットが多くおすすめです。